以前から蜂蜜は健康食品や美容食品として幅広く支持されており、薬としても利用されてきました。しかし、今話題のマヌカハニーは普通の蜂蜜とは一味違います。
■元気の素・ハチミツ
ハチミツ(はちみつ、蜂蜜、honey)は、ミツバチがレンゲ、クローバー、アカシア、梅、桜などの蜜源植物から集めた花蜜を、養蜂家やハニーハンターなどが採取したものです。ハチミツの成分は、蜜源植物の種類によって異なり、その健康効能にも差異が生じます。ハチミツのほとんどは液状ですが、室温で塗りやすくするように微細に結晶化させてホイップしたクリーム状のものもあります。
はちみつは、全世界で1000種類以上販売されていますが、主に、同じ種類の蜜源植物の花蜜から作られたバライエタル・ハニー(単一蜜源蜂蜜)と、数種類の蜜源植物の花蜜から作られた混合ハニーとに大別されます。市販されているハチミツの大半はバライエタル・ハニーです。バライエタル・ハニーは、蜜源植物によってはちみつの味、香り、色、成分、そして健康効能が異なります。一方、混合ハニーは、バライエタル・ハニーと違って、様々な健康効果を得ることができます。
はちみつは、単糖類(果糖、ブドウ糖)を主とし、体内で消化されることなく直接吸収され、効率よくエネルギーを体内に取り込むことができます。ほかに天然のビタミン類やミネラル類、ポリフェノール類、酵素を含んでおり、優れた栄養・美容食品であることは周知の事実です。
はちみつの歴史は古く、はちみつの採取風景が、スペイン北部のアルタミラ洞窟(スペイン東部のアラーニャ洞窟という説もあり)の壁面に描かれていることから、約1万年前から人々によく利用されてきた最も古い食物の一つと言われています。紀元前5000年頃には養蜂家の仕事も成立していたと考えられています。シュメール人の粘土碑や、古代エジプトのパピルス、バラモン教の聖典『ヴェーダ』などに、はちみつの記録が残されています。
日本最古の歴史書『日本書記』にも養蜂の記録があります。当時、はちみつは、傷や潰瘍の治療、喉の痛み止め、下痢止め、咳止めなど、様々な用途に薬用品として使用されてきました。
はちみつがどのように効果を発揮しているのか、科学的には長らく明らかにされないままでした。19世紀後半に入ってから、微生物の存在、それらが感染の原因であることが解明され、それに続いて抗生物質が発明されました。以降、はちみつは民間薬また食品として愛用されるようになりました。
近年になって、はちみつの抗菌作用が見直されるようになったのです。
マヌカハニー
マヌカまたはマヌーカ(manuka)とは、フトモモ科(Myrtaceae)ネズモドキ属Leptospermum scopariumの一種で、ニュージーランドにのみ自生する低木です。マヌカの木は、ニュージーランドの原住民マオリ族が古くから珍重してきた薬木で、その種子、樹皮、葉などは、気管支の諸症状やリウマチ、筋肉痛、創傷、解熱剤、鎮静剤など、多岐にわたって利用されてきました。マヌカの木は、濃い緑色の小さな葉をたくさんつけ、春から初夏(12月頃)にかけて白やピンクの可愛らしい花を咲かせます。この花から採取される花蜜がマヌカハニー(マヌカはちみつ)です。マヌカハニーの色は濃いめの茶色で味は香ばしく濃厚です。近年マヌカハニーの強力な殺菌性、抗菌性が胃潰瘍やピロリ菌に対して働きかけることが話題となっています。